第10章 秘密とボク
練習初日、
全ての試合が終わり食堂へ向かった。
配膳の列に並び
各校のマネージャーが
食事を用意してくれる。
「あ、蛍ちゃん! お疲れ様♪」
「ぇっ……」
聞き間違いかと思った。
今日一日、姿を見ることは無かったから。
でも、そこに彼女は居た。
「おい、月島! 早く行けよぉー」
「…………」
後ろに並ぶ日向がブーブー言ってるから
僕は何事も無いようなフリして、先に進む。
「お疲れ様です♪」
ヒカリさんも、
何事も無かったかのように
日向にも同じようによそっている。
「オレ! 大盛りで!」
「はーい♪」
山の様に茶碗にご飯を盛り
「こんなに大丈夫?」
なんて、心配までしてる。
普通に話してる日向を
羨ましく思った。