第17章 一晩明けて
「あの・・・江先輩・・・」
「ん?」
もうここまでバレてしまっていたのなら仕方ない。私は今の正直な気持ちを江先輩に話すことにした。
「でも、私・・・これからどうしたらいいかわからなくって・・・諦めなきゃいけないってわかってるのに・・・」
「・・・」
「・・・まだ、好きで・・・まだ宗介さんのこと、大好きで・・・すごく苦しいです・・・」
・・・まだ消えない。私の心の真ん中に宗介さんがいる。まだ大好き。諦めることも忘れることもできない。
「・・・そのままでいいんじゃないかな」
「へ?」
「無理に諦めたりする必要なんてないんだよ。今のヒカリちゃんの気持ち、大事にしていいんじゃないかな?」
「江先輩・・・」
・・・そうか。そうなんだ。今の気持ち、消そうとしたって消えるわけない。宗介さんが好きって気持ち・・・絶対に消せるはずない。この気持ち、大事にしていいんだ・・・このままでいいいんだ・・・