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2人の距離〜2nd〜

第7章 7




「うん。…さっきあいにはちょっと心配されちゃったけど」

「あー。……それ前に俺も否定したんだけどね。二宮さん、由梨の事大事にしてくれてるでしょ?あいはちょっとしたことで由梨関連に敏感だからしょうがないんだけどね」
へらぁっといつも通り笑う涼くん

「沢山心配かけちゃったかな。ほんとにごめんね」

「由梨が謝る事じゃないから」
新しいカクテルを頼んでくれる涼くん


「まぁ、いっこ小言言わせてもらうと。あいがずっとうるさかった事くらいかな」

思わず困った顔をしてしまう

きっと2人には心配をかけすぎた

これは紛れもない事実で


本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだった



「俺らと再会するまでに何があったかは聞かないけどさ、もういなくならないでね。あいも俺もそれが怖いんだよ」


「……うん。もういなくならない」




あの頃とは違う



もう囚われることはなくて




「和さんのお陰なの。自由でいいんだって気づいたのは」



もちろん楓さんも




でも1番は








和さんに恋できたから










「なんて顔してんの」



ふと見上げると





「和さん」


「なに?涼にいじめられたの?」


「いじめてないですよ」
ちょっと焦る涼くん


「フフ。やめてよね。それ俺の役目だから」



思わず首を傾げて見つめる



だって



「私、和さんにいじめられた事ないですよ?」


「クフフっ。……そうかな?」


そのタイミングでさっき頼んでたカクテルに加えて和さんの分も運ばれて来た



「いつも優しいですよ。…感謝してます」

「ありがとう。…今日はそういう日?」
隣に座りニヤニヤ頬杖をついて見てくる


「ほーんと。由梨良かったね。夫婦仲良しで」
涼くんもなんだかニコニコしてて


注目されてちょっと恥ずかしくなる



「2人ともあんまりみないで」
両手で顔を隠すが視線は伝わる



「ハハハッ。こういうのがいいんですか?」

「よくわかるね。そうそう。見てて飽きないな〜」

終始ニヤニヤ顔の和さん



もういつもいつも


そんな和さんに翻弄されっぱなしだ









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