第7章 7
「私が和さんの良いところをアピールすれば良いですか?」
「おっ。それは聞きたいな」
ンフフっ。と笑いながらバーテンダーにもらったお酒を渡された
恥ずかしかったけど、わかりました。と返事をしてあいに向き直る
「まずね、和さんはいつも先回りして見守ってくれてるの。あと、私のドジを怒らないでくれるし。……あとは、、、その。全部知った上で一緒にいてくれるから」
だんだん恥ずかしすぎて声が小さくなる
「それから?」
ニヤニヤ顔の和さんが耳元でそう言う
「もうこれ以上はダメです」
顔が熱すぎて両手で隠す
なんだか公開処刑にあってるみたい
「クフフっ。ありがとう。今のは暫く美味しいおかずとして話題に出すね」
「へっ?!…もしかしてわざとですか?!」
わざと言わせたの?!
「どうでしょうね。…でも言いなさいとは言ってないから。ありがとうね。そんなに大事に思ってくれて。愛されちゃってんなー。俺」
ニヤニヤを通り越してニマニマする和さん
「二宮さんって………なるほどね」
そこで何故かあいは納得してるし
「わかってくれた?」
和さんがあいにそう聞くとあいはうん。うん。と頷く
「はい。なんとなく。……さっきは失礼なこと言ってすみませんでした」
「いーよ。いーよ。そのおかげで良いモノ手に入れられたから」
そう言って私の頭にぽんぽんといつもの様に手を乗せて撫でる
「由梨、……あんたお似合いよ」
そんな事を言われて思わず顔が綻ぶ
「嬉しい。ありがとう」
素直にお礼を言うと苦笑いで何故か返された
その後、和さんは芸能関係の方々と楽しくお話ししていたので邪魔しないように隅の方に座り美味しいお酒を1人で楽しんでた
あいと旦那様も挨拶で忙しそう
ポツンと1人でそれらを眺めていると
「1人で休憩中?」
「あ、涼くん!…おしゃれなスーツ!」
「ありがとう。職場がアパレルだからね」
涼くんはスラッとした体型で着ているスーツがよく似合っている
「さっき二宮さんに挨拶してきたよ。1人で寂しそうだから構ってあげてって言われた」
「フフッ。ありがとう」
言っている姿が想像できてしまい思わず顔が綻ぶ
「仲良しでよかったよ」
色んなことが含まれてそうな言い方をする涼くん