第6章 6
「とりあえず生2つ追加してくれる?」
由梨に頼むといつの間にか先に頼まれていて
乾杯して飲み始めると
「いや、和さん来てよかったっすよ。また由梨が違う卓入っていきかけて」
ケラケラ笑ってる秋ちゃんに対して由梨は顔を赤くしながら両手で頬を隠そうとしてる
けど丸見えだからそれ
「フフッ。またやっちゃったの」
「みんな同じ扉なんですもん」
全くこの人は
その姿が見れなかったのがちょっと悔しかった
だって絶対おかしいじゃない
「由梨さんて普段とのギャップありすぎじゃないすか?」
悠くんがちょっとびっくりしちゃってる
「あーあ。由梨。最近すぐにバレちゃうね。何でだろうね」
「ほんとに。何ででしょう」
困り顔で見上げてくる由梨は面白おかしくて吹き出してしまう
「クフフっ。そんだけ素が見せられる人が出来たってことよ。ちょっと不本意ですけど」
「えっ?」
だってこんなに面白かったの家でだけだったのに。どんどんみんなにバレちゃったじゃない
とは言ってやらないけど
そっとちっちゃな独占欲をしまいこむ
「な?わかったろ?和さんこんな感じなのよ」
なんだか良くわからないけど秋ちゃんが悠くんにそんな事を言って、悠くんも悠くんで納得している
「悠くん。俺たちが仲良すぎで疑いかけたんすよ」
爽やかにそんな事言う秋ちゃん
「あー。ね?疑っちゃうよね」
わざと由梨を見ながらそう言うがニヤニヤは抑えられない
「え、和さんまで?」
驚く由梨にまたもや笑いスイッチを入れられる
「クフフっ。そう思う?」
「………違うと思います」
長く考えた末でた言葉がそれで
なんかわかんないけど安心した
全面的に俺を信頼しちゃうとこは何年も前から変わってないんだなって
「秋ちゃんはうちのペットだから。時々帰ってこない不良犬だけど」
「こらこら。やめてくださいよ!俺がどこで何してるってか」
つまみの枝豆で指差しながらなんとも失礼な態度
だけど憎めないのよ