第3章 3
そんなこんな話しているとアシスタントを連れてきていたという話になり
「由梨ちゃんもついに後輩かぁ。アシスタント大丈夫そう?指導するのってまた違うから」
大ベテラン女優に心配され私も八の字眉になってしまう
「心配なんです。私も。でも頑張るしかないし」
「だぁから。いつも通りで大丈夫だって、、あ、普段のって事じゃないよ?仕事中のって事だからね?」
ニヤッとして言う和さん
「まーた。自分の嫁いじめてる」
そんな声が聞こえた気がしたがきっと気のせいだろう
「そうですね!仕事モードで頑張ります!」
んふふ。と含み笑いをした後、そろそろ帰るか。と言って立ち上がるので後に続いた
「お先失礼します!」
ペコっと一礼して部屋を後にしようとしたら
「由梨ちゃん!和が嫌になったらいつでも言ってね!守るから!」
一体何を言ってるのでしょう
「??…ありがとうございます。でも和さんいつも優しいからないですよ!大丈夫です!」
ニコッと笑って言うとそこにいた皆んな、はぁぁぁ。と長めのため息をついていた
よくわからなかったけどちょっと離れて待っていた和さんに近づき、お待たせしました。と言うと
「クフフっ。…うん。じゃあ行こっか」
と軽く背中に手を添えられて一緒に外に出た
タクシーに乗り込んで暫くして
「やっぱ、……ダメだ。面白すぎ」
肩を震わせて笑う和さん
「え?どうしました?私何かついてます?」
ただ座ってただけだからきっと顔?髪?また何かやらかしたんだと思って色々触ってみるが幸い何も異常はなかった
その手をそっと取り握る和さん
「いや、、なんでもない。…強いて言うなら貴女はずっとそのままでいてね?」
ギュッとちょっと力を入れる和さんの手を握り返した
「なんだかよくわからないけど、そんなに簡単に人は変われませんから」
安心してください。と伝えると、安心はしてる。と謎な答えを返された