第3章 3
家に帰ると和さんが
「一緒にお風呂入ろうか」
と衝撃発言をしてきて戸惑った
「和さん酔ってますか?」
「そりゃあある程度飲んでるからね?」
「恥ずかしいです」
「知ってるよ?」
ニコニコ笑ってる和さん
その顔に弱いのわかってやってると思う
こんだけ一緒にいても
お風呂だけは拒否していた
何故なら
「ダメです。…和さんわかってるでしょ?」
背中の傷
明るいところで見られたくない
言いたいことがわかったのか
ギュッと抱きしめにくる
「フフッ。……大丈夫よ。全部。
好きだから」
心臓の音がうるさい
でも止める術は持ってなくて
涙も止まらない
「あー。あー。…感動しちゃった?」
おどけて見せる和さんの声は優しくって
「ふっ、、う。不意打ちダメです」
「ダメージデカかったか」
涙で溢れる瞼に何度もキスされる
そしてゆっくり離れて脱衣所まで手を引かれた
fin