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2人の距離〜2nd〜

第1章 1




「は、派手に転びまして…」
私の返事に、派手に。ねぇ。と笑う櫻井さん

そして今度は櫻井さんが誰かに声をかけられていた


「おーい。翔。飯行くんだろ?早く行こう、ってえ?誰?」
櫻井さんに近づいてきた男性が私を見てそう聞くので櫻井さんが説明しようとするともう一人違う人が近づいてきてテンション高めに話を遮る

「え?誰?誰?翔の新しい彼女さん〜?」
アハハっ。と笑いながらそう言う人にもう一人の方が、バカ!翔の彼女じゃねーだろ。見たことあんだろお前。と冷静に突っ込んでいた

それを見てハハッと笑う櫻井さんも丁寧に彼女じゃないことを説明している

「この子はあれだから。メンバーの嫁」
そしてざっくりと紹介されたのでしっかりと頭を下げる

そうしているとやっぱり質問されるこのタイヤのこと




「そ、それは。災難だね。…何て言うか、アハハっ。絵面がもう」
そう言って笑われる始末

「由梨ちゃんのそのしょんぼり顔がまた面白さを際立たせてんだよ。まじでやめて」
そう言って再度笑う櫻井さんに、すみません。と困り顔をする



「と言うことでさ。俺抜きで行っててよ。後から合流するからさ」
送ってくわ。と言って私の頭にポンッと手を乗せる櫻井さん
それを聞いて二人は、了解〜。と行ってしまった


「えっ?…いやいや!遠慮します!大丈夫です。タクシー呼びますし、櫻井さん御飯食べに行く途中なんですよね?私の事は気にせずにっ!」
全力で拒否すると頭に乗せていた手をポンポンとする

「いやいや。その状態でほっとけないでしょー。俺車だし丁度置きに行くついでだからさ。」


そう言って傾いたキャリーケースを持ち上げて歩き出す櫻井さんに小走りでついていった





「ほんっと。すみません。助かりました。」
結局車に乗り込むまでキャリーケースを持ち上げてくれて櫻井さんの運転によって帰宅している


「いーよ。いーよ。いやー。それにしても面白かった。人生初めてだよ。あんな壊れ方したキャリーケース見たの」
カラカラ笑う櫻井さんにつられて一緒に笑ってしまう

確かに

「まさか、あんな壊れ方するとは思ってませんでした。…やっぱり言われた通り買い替えとけば櫻井さんのご迷惑にもならなかったのに…」
ちょっとしょんぼりしながら言うと、あー。ニノに言われたの?と聞かれたので、はい。と答える


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