第19章 19
「……なによ。充分愛してんじゃない?」
手を引かれて
すっぽり腕の中に収まる
「へ?」
「だって。…ちゃんと居場所つくって、花も毎回真剣に選んでるでしょ?あと、大きな仕事の時話しかけてるし」
バレてた
勇気をもらえる気がしてこっそりやってた事を和さんに見られてた
「…見てるなら言って下さい」
「クフフっ」
でも
そっか
和さんに言われて気がついた
私、ちゃんとあの子を今でも愛してる
「和さん。……いつもありがとうございます」
「ん?なんかわかんないけど感謝されてるならもらっとくね」
いつものゆったりとした返しに笑いながら見上げると
顔が近付いてきて
キスする
と
思った後ちょっとの時に追加で頼んでたルームサービスがきて
「フフッ。お預けだね」
チュッと触れるだけのキスをされて
その先を期待してしまう