第18章 18
「へぇ。畳いいね」
リノベーションしたばっかりなのか新しめの畳が敷かれてる
露天風呂付きの一室はちょっと贅沢に寝室と広いリビングに分かれてて
風呂も室内からも内風呂からも入れるみたい
「はい。うちに畳ないから。それにこういう方が和さん好きかなって」
地べたに座って荷物の整理をしてる由梨を横になりながら眺める
それがなんだかすごく良くて
ああ。今日は来て良かったなって
普段旅行では思わない様な事を思っていた
その後
俺は寝転びながらゲームしてると
「ひゃっ」
部屋を探検中の由梨のちっちゃい悲鳴が聞こえた
「なに?どうし、、、、クフフっ」
声のする方へ様子を見に行ったら
風呂場でずぶ濡れで尻もちをついてる由梨がいて
どうやら間違えて天井についてるシャワーのスイッチを押しちゃったみたい
慌てて止めたはいいけど今度は滑ったのかな?
「あーあ。立てる?」
両手を引っ張って立たせてあげたけど
それにしても
「酷いなこりゃ」
もう面白いくらいびしょ濡れで
滝行でもしたのか?ってくらい
堪え切れずに笑いながら肌に張り付いている着ている服を脱ぐのを手伝ってあげた
「下着までびしょびしょ」
絞れるだけ絞ってとりあえず脱衣所に干して風呂場に追い入れる
「寒いでしょ?風呂溜まるまでシャワー浴びててね」
「はい。ありがとうございます」
露天風呂のお湯を溜めてあげて一緒に入る事に
「まさか来て早々にね」
面白すぎてニヤニヤしてしまうと困ったような笑い顔をする由梨
それが堪んなくおもしろ可愛くて
おいで。と手招きして抱きしめた
浴槽は広いけど
くっつきたくて
「新年一発目のおっちょこちょいをありがとね」
「うぅ……はい」
恥ずかしいのか
悔しいのか
なんかわかんないけど酸っぱい顔してて
それも愛おしいのは
多分由梨だからかな