第17章 17
思わず顔が熱くなる気がして
「なんで私を見るんですか?」
「だって。貴女が1番一緒にいるでしょ?…ね?秋ちゃんはどう思う?」
「た、たいちゃんにも聞かないでください!」
両手で顔を仰いで冷ますが、隣に座ってる和さんの微かな振動からするに笑われてる気がする
「悠くんいるんですから」
「別にいいじゃない。もう悠にはちょっとバレてるんだし」
「由梨さん、俺全然大丈夫っすよ。実は俺ハーフで両親もっとベッタベタなんで。見慣れてます。そういうの。…ただ、秋さんが嬉しさで溶けそうなんで勘弁してあげて下さい」
そう言われてたいちゃんを見るとニコニコしてて
「気にしないでいいから」
「なんなのあんた達」
呆れ顔の楓さん
「改めまして。ニノさん。今後もよろしくっす」
何杯目かわからないビールが来た時に悠くんは和さんにそう言って乾杯して
「うん。よろしくね」
和さんもなんだか嬉しそうで
「由梨〜。悠ちゃんと育て上げたのね。えらいわ」
頭を撫で撫でしてくる楓さん
「フフッ。ありがとうございます」
その日楓さんが別件があるということでその場はそこそこな時間にお開きになり
たいちゃん含め私達はタクシーで家路を急ぎ
寝支度後に結局飲み直す事に
「それにしても、たしかに楓さんが言う通りですね?」
「なにが?」
「和さんが嵐さん以外の仕事で専属つけられるとは思いませんでした」
「たしかに!和さん誰でも大丈夫すよね?」
たいちゃんが同調するので、うんうんと頷く
「フフッ。そんな事ないのよ」
「そうなんですか?」
「まぁね。俺の周りのメイクさんって言ったら楓ちゃんだと。…あの人ストレス溜まっちゃうでしょ。ていうかあんな感じだからないよね。光ちゃんはまだ楓ちゃんが手放さないし」
「あー。楓さんは相性悪そうですよね」
ケラケラ笑うたいちゃん
「仲良しじゃないですか」
「え、由梨にはそう見えてんの?俺にはバッチバチしてんのに和さんがステージにあがんない様にしか見えないけど」
ンフフ。とだけ笑ってそれ以上それには返事しない和さん