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交わりの祠【R18】

第7章 黒闇家は鬼の血を引く





日が高くなった頃、鈴音は黒闇家の本家に到着していた


白霧家よりも大きな門構えに圧倒されるが、それよりも中はもっとすごかった



「若っ!お帰りなさいませ!!」



何人もの男たちが行列を作り八千代に頭を下げる



「……若?」



隣にいる八千代を見上げれば、彼は困ったように笑った



「困ったな。皆いつまでも俺を子供扱いするんだ」


「こ、子供扱い?」



ちょっと違うような、と鈴音は首を傾げたが

皆の視線が鈴音に集まり、思わず一歩後ずさる



「皆、あまり見ないでくれ。これは俺のだ」



伸びてきた腕が鈴音を抱きしめると、視界には八千代の胸しか写らない



「あぁ、やはりそうでしたか!」

「そのお方が白霧家の!」



わいわいと盛り上がる

鈴音は八千代の袖を引っ張りながら顔を上げた



「八千代さん…皆さんにご挨拶させて下さい」


「……しょうがないな」



八千代はやや不満そうに腕を解放してくれた


改めて迎えてくれた人たちを見渡し鈴音は丁寧に頭を下げる



「はじめまして。白霧鈴音と申します。どうぞ、よろしくお願い致します」



やや間があったが



「こ、こちらこそ」

「よろしくな!」



気さくに声をかけられ、鈴音はほっとする


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