第6章 ★薫の秘め事(~P83)
薫の中にあった僅な理性はどこかへ消えていた
与えられる快感に抵抗する力も無い
「薫さん…素敵だ」
「やぁ…奏月さんっ」
両方の胸を弄ばれ、薫はいやいやと首を振る
「それはもっとして欲しいという意味ですね」
「あっ…!」
薫の考えを正しく理解した奏月は胸の飾りへの愛撫を止めない
ちゅぱっ…
卑猥な音が響き、薫は益々興奮した
「はぁ…薫さん」
奏月に名前を呼ばれる度、媚薬を飲まされたかのように体が熱くなる
奏月の声は不思議な力を持っているようだった
「あん…奏月さん…」
もっとしてください
そんなお願いをしそうになった時、パタパタと廊下を走る音が聞こえた
誰か来る!?
焦った薫は奏月を止めようとしたが
「もがっ…」
「黙っていてください。聞かれてしまいますよ」
奏月は薫の口を塞ぐ
しかし、胸への愛撫は増すばかりだった
「んんっ!!」
薫は必死に声を抑え、快感の波を受け入れる
胸を弄られるのがこんなに気持ち良いとは知らず、酔ってしまいそうだった
すると、足音がこの部屋の前で止まる
薫がドキドキしていると声がかかった
「奏月様、いらっしゃいますか?」
この声は恭子だ
薫がここの掃除を頼まれた事は知らないで奏月に会いに来たのだろう