第4章 交わりの祠
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目を覚ませば朝だった
いつ意識を失ったのか、記憶がない
すぐ横には八千代がいて、優しく鈴音を見下ろしていた
「八千代さん…」
「起きたな。具合はどうだ」
「ちょっとだけダルいです」
「そうか。じゃぁ運んでやる」
八千代に抱き抱えられ、鈴音が訪れたのは社の裏
禊をする場所だ
「八千代さん、私昨日ここの水を汚しちゃって…」
「あぁ、気にするな。ここの湧き水の勢いは早い。もうリセットされてるだろ」
「そ、そうなんですね」
自分で言ってかぁっと顔が赤くなる
変なこと言わなきゃ良かったと後悔した
「よし。じゃぁ綺麗にしてやる」
「え?」
八千代は鈴音を昨夜と同じ岩の上に座らせると足を開く
「きゃっ!やだ、八千代さん!」
「だから何で恥ずかしがる」
「朝で…すごい明るいからです!」
「関係ねぇよ。俺は暗闇の中でも目が利くほうだからな」
「え、えぇ!?」
それも鬼の力なのだろうか
鈴音は口をパクパクさせる
「で、まだ残ってると気持ち悪いだろ。出すぞ」
「ま、待ってくださ…」
鈴音が止めるのを聞かず、八千代は人差し指を鈴音の割れ目へあてがう
ぞくりとした