第4章 選別試験
私は、クジ引きの時に、監視する三人が当たらないように術をかけた。
その為、当たって誰かが落ちるということは無くなった。
訓練場で行われている、最初の子達の戦いを視界に入れながら、私は三人を観察していた。
赤髪の男の子、興(こう)が、女の子、壱花(いちか)に何か失礼な事を言ったようで、怒鳴られていた。
もう一人の男の子、朔馬(さくま)は、慣れているのか、特に何もせずそれを見ていた。
そのうち、私の視線に気が付いたのか、こちらを見ると、未だ言い争いを続けている二人に声を掛けて、歩いて来た。