第10章 初合宿。
「それなら、一緒に寝るか?っていうと、ちょっと嫌な言い方だけど…。俺たちは広間だから、場所はあるし、同じ部屋でも、離れたところに寝たらいいんじゃないか?」
「先生も一緒に寝てもらうように声かけてみるか。先生もいる中で襲う奴はいないべ。」
「あの、ありがとうございます!ぜひ、お願いします。」
男の子と同じ部屋にはちょっと抵抗があったけど、先生も一緒となると、特に不安はない。
澤村先輩の提案、そして菅原先輩の気遣いに感謝し、頭を下げると、
菅原先輩はぽんぽんと頭をなでてくれた。
「菅原、先生には俺から話しておくから、楠の布団を運んでくれるか。」
「わかった。大地も、頼んだぞ。」
「おう。」
そう会話を交わすと、お互い、部屋へと向かって歩き出した。