第10章 初合宿。
「おい月島てめぇ!半径500M以内に潔子さんと楠がいる空間はむさ苦しくねえんだよ!!」
あぁ、田中先輩、西谷先輩…。もっと言ってやってください。
と思ったのもつかの間。
私はどん底へと叩き落される。
「清水は家が近いから用事終わったら帰っちゃうよ。いつもそうじゃん」
………。女私だけ?
ちーん…。
私は田中先輩、西谷先輩とともに倒れた。
夕飯は潔子先輩もいてくれた。
潔子先輩は、帰る時に心配してくれたようで、家に来るかと言ってくれたけど、
なんだか申し訳ないのでお断りした。
とはいえ。
…学校の…合宿所の…一人ってちょっと怖いかも…。
お風呂を最後にいただいて、後は寝るだけのところだったが、怖くて布団を敷くどころじゃなかった。
うっすらみんなの声が聞こえるから、静まり返っているわけではないけれど…。
かといって、男の人とおんなじ部屋も不安は不安…。
迷いながら、私は合宿所内の休憩スペースのようなところに来ていた。
部屋よりも、みんなの声が鮮明に聞こえるから。
「楠?どうした?」
「菅原先輩!」
ちょっと騒がしいから部屋からでてきた、と言って、菅原先輩は私の隣に座った。