第7章 お約束。
勝者:烏野高校
整列がおわり、先生のちょっとポエミーな挨拶がおわると、月島くんが私のもとへ来た。
何故来たのかは、わかってる。
だから、ちょっと恥ずかしいけどちゃんと言うよ。
「お疲れ様。‘蛍’。」
「ありがと。‘夏蓮’。」
短い言葉を交わして、お互いに後片付けを始めた。
顔が…熱いっ…
片付けや挨拶が終わり、これからバスに乗るところ。
校門には、及川さんがいて、話し込んでいた。
「楽しみにしてるねー。」
話が終わったようで、手を降りながら戻る…
と思いきや、私のところにきた及川さん。
「キミ、名前は?」
「楠夏蓮です…!」
「夏蓮ちゃんね。ふーん。」
イケメンに名前を呼ばれ、品定めをするかのように私の頭から爪先までを見られ、心臓がなりやまない。
イケメン、ズルい…。
「そうだ!次の日曜日、デートしよう。決まり!約束ね!はい、これ連絡先。連絡はいつでもいいけど、早めがいいな。だって、詳細話したいからね!じゃ、また日曜日に。」
「えっ…ちょっ!」
私の手を握るようにして携帯番号のかかれた紙を渡してきた。
…いつも連絡先持ち歩いてるんだろうか。
まぁ、なぁなぁにするわけにもいかないし、とりあえず連絡はしようかな。