第7章 お約束。
でも、このままうまく行くことはなかった。
及川さんの登場により、サーブで2点も巻き返された。
月島くんが、狙われて。
凄く早いサーブで、見てるだけでも心臓がバクバクしてしまう…
澤村部長が守る、と守備範囲を広げてくれたけど、
及川さんは月島くんを狙っているようだった。
私の願うことは一つ。
「月島くん、頑張れっ………!」
私は、月島くんに届くように叫んだ。
ニッと薄く笑ってくれたのは気のせいじゃないと思う。
サーブは、やはり月島くんに一直線だったけど、
月島くんはボールをあげることができた。
「やった…」
呟き、喜びで立ち上がる私。
続くラリーに緊張が走る。
そして、試合は終わる。
ーピピーッ