第4章 翌、土曜日。
私が体育館に戻ると、月島くん、山口くん、部長VS日向くん、影山くん、田中先輩の3対3が行われていた。
名前は菅原先輩が部活前に教えてくれていたから新一年生の名前もわかった。
月島くんにチビと呼ばれていたのが日向くん、王様と呼ばれていたのが影山くん。
そして、そんな小さな日向くんが、
ーバシッ
「…!?」
日向くんが、跳んでいた。
小さい小さい彼が、誰よりも高い景色を見ていたんだ。
思わず、息を飲んだ。鳥肌がたった。
すごい。
得点は、24対23で月島くんたちが負けていた。
あれ、待って。
私、ドリンクとタオルに時間かけすぎかも。
ちょっと落ち込む………
私が戻ってすぐ、第一セットが終わったため、タオルとドリンクを配り始めた。
…月島くんを避けて。
蛍「ん。」
「………」
一緒に潔子先輩も配ってくれていたので、避けていれば潔子先輩が渡してくれると思ってたのに、
なんで、なんでコイツは…。