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突然ですが、これから貴女は諜報員です。

第13章 Party Next


1人で立ち入り禁止ゾーンのビルに侵入後
誰かに襲われて意識を失った

…誰にも連絡することなく

相手は恐らくZI7
死んでいるかもしれないな…











意識が戻り始めた時
口の中には今まで感じた事ない苦さが

まだ身体には力が入らない

そして
誰かとかなり濃厚なキスをしていると気がつく

勝手に口内を侵されている

誰だ…?


その時、重たかった瞼が開けるようになる
目の前には
ピントがあわない誰かの顔
相手の瞳の色はぼんやりしているが
紅と紫という事はわかる


もしかして…


「ホールさん…!」


その声は…


「ティナ…?」


きっとティナはこの苦いのを
俺の口の中に入れてくれたのだろう
…口移しで


俺の好きな女性が
不本意でも
あんな濃厚なキスをしていたと思うと

…愛しい

もう少しだけ味わせて

今度はティナの味を


本能と言うべきか、
自分の意識がある程度戻ってきて

ティナの背中に腕を回して
そう、逃がさないように

俺からティナにキスをする
口の中の苦いのがまだ残っているが
それよりもティナが欲しかった

ティナは可愛く抵抗するも
力なく、脱力していた


ああ… もう少し… もう少しだけ…




ドカン!!!!!!!!!


突然、現実に戻されたような感覚になる
完全に意識が戻る


先程までは分からなかった
ごうごうと燃える炎の音
熱風が肌に触れる


素早くティナを離す


ティナは生理的な涙を流し
荒い呼吸を整えるのに必死だ


「うっ… ホールさん…」


消えそうで弱々しい声
ティナのこんな声は初めて聞いた

涙目に上目遣いという
またも理性が飛びそうな容姿のティナだが

ここはぐっと堪えて


「本当にすまない…
ティナは助けてくれたのに…
ここから出ようか」


俺はそう言って立とうとするも
まだ、万全じゃない身体はよろよろと崩れる


「私の肩貸しますよ
オリヴァーもフィルもエリオットも
部屋の外に出て確認してます」


肩を貸してくれたティナは
自分のマイクをONにし
俺のマイクも
何故か切られていたがONにしてくれた
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