第4章 恋愛初心者【砂川誠】(俺物語!!)前編
砂川side
とあるカフェに着いた俺たちは。
空いているのが、三人席だけで、
武男と大和さんとさんを座らせようとしたのだがー…。
「剛田君と、凛子ちゃんと砂川君座って!」
そう明るい声が俺の後ろで溢れた。
凛子「でも、そしたらがー…」
悲しそうな大和さんの表情を、
さんは優しく微笑んで宥めた。
「私、今日はゲストみたいな所だったし、挨拶も終わった!
だから、もう十分だよ~!」
そう心からの笑顔に俺はどうにかなりそうだった。
あの笑顔を、独り占めしたい。
凛子「でも…。」
砂川「じゃあ、俺も出るよ。」
「えっ!?」
砂川「俺だけ残っても、武男と大和さんの邪魔するだけだろ。」
武男「わかった。をちゃんと守るんだぞ、砂。」
砂川「はいはい。
じゃ、行こっか、さん。」
「は、はい…。」
さんは申し訳なさそうな顔で俺を見つめた。
店を出ると、
俺たちはどうすれば良いのか分からず、硬直する。
砂川「どうしよっか。このまま解散する?」
それがベストかなと思ったのだが。
「それじゃ、砂川君がかわいそうだよ…。せっかく一緒に凛子と剛田君といたのに…。」
砂川「いや、別に気にして…。」
「私、今日邪魔だったのかも…」
そう言って悲しそうな顔をした。
砂川「大丈夫。さんは邪魔なんかじゃないよ。」
そう心からの本音を伝えた。