第19章 ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス 〜2〜
「「知ってるよ。その位」」
太宰さんは頭をかく。
「然り。外の誰より貴方がたはそれを悉知している。______元マフィアの太宰さん、白雪さん。」
私と太宰さんは、暗闇の住人の者だ。
芥川くんたちが帰った後私は太宰さんに聞いた。
「太宰さん……私……双子の妹がいたなんて知りませんでした。」
「そりゃね。君は、自分の能力で記憶を消していたのだから。黒雪にもね。」
太宰さんは、敦くんを背よう。
「だから、あのとき……私たちがマフィアを出てから一度も私を触らなかったんですね。」
太宰さんが私に触れるとその能力は無効化となり、思い出してしまうのだから。