第19章 ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス 〜2〜
「『七人ノ小人』!」
私は、姿を消す。
さて、どうしようか?私の能力は戦闘向きなのが二つしかない。
一つが、普段使っても大丈夫なのだが、もう一つは太宰さんがいないと無理だからな……。
「は!いつまで隠れているつもり!!?『林檎ハ如何?』!!」
黒雪は両手で引っ掻くようにこっちにやる。
すると、地面に引っ掻いた跡が残る。
これは、まずい。向こうが有利すぎる。
チッ。
敦くんこの手袋使わせてね。
私は自ら姿を現わす。
「『七人ノ小人』---」
これが、私の一番得意で一番消耗しやすい能力。
「『操ル糸』!!」
敦くんの手袋が一気に解けて、黒雪に絡む。
「ふっ。こんな物ごときに……痛っ!?」
当たり前じゃん。私のこの能力は、戦闘向きだって。
私は、黒雪の頭、両手、両足に糸繋げる。
「私のこの能力は、人を操って自ら殺すの。」
私は、ニコッと嗤う。
「死ね。」
私は、黒雪のさっきの能力を唱えるように命令した。