第13章 或る爆弾
「爆弾に何か被せて爆風を抑えるって手もあるけど……この状況じゃなあ。」
と太宰さんがお手上げのようだ。
「で、どうするの?」
と白雪さんが本題を切り出す。
「合わせてあげたら?社長に。」
何云ってんの太宰さん!?
「殺そうとするに決まっているだろ!!」
「あと、社長今出張だよ。」
国木田さんと白雪さんが突っ込む。
「「「となると……」」」
「「「……人質をどうにかしないと」」」
と三人が同時に言うと、三人ともバッと躰を起こして
ポン
全員チョキだ。
そしてまた
ポン
パー
ぽん
国木田さん以外はパーで、国木田さんはグーであった。
太宰さんと白雪さんがスッと、お先にどうぞと言わんばかりの笑顔で爆弾魔の方に手を向ける。
「チッ」
国木田さんは、歯を食いしばって爆弾魔に立ち向かう。
国木田さん頑張れ!