第37章 番外編2【海&思い】
(太宰目線)
ずぶ濡れになった白雪ちゃんを私は、ぎゅっと抱きしめていた。
「太宰さん……くるしい。」
「温めているから、文句駄目。」
「自殺嗜癖。」
「腹黒白雪。」
「うるさい。」
白雪ちゃんは、プンスカ怒り海の方に目を向けた。
可愛い。
そんなことを思った。
「白雪。」
と、私が声をかけると白雪ちゃんはこちらを見た。
私はその時白雪ちゃんの唇に自分の唇を重ねた。
「ん。」
唇を離すと白雪ちゃんは、何で?と言わんばかりの顔をしていた。
「何で?」
「したいと思ったからだよ。好きだよ、白雪。」
まあ、結果は見えている。
絶対嘘だと思っている。
そう私は信じたくない確信を持っていた。
が、
「……っ。」
白雪ちゃんは、驚いた顔になった。
え?
私は、その時の白雪ちゃんの顔にびっくりした。
とても頰を赤くしていた。