第32章 人を殺して死ねよとて
どうやら、爆弾は遠隔点火式の爆弾であるそうだ。
そして、解除には非常時用の停止釦があるらしい。
「君が……持ってるのか?渡して。」
と僕がいうと、鏡花は素直に渡す。
僕は、それを押す。
ビイイイイイイ
「!?」
大変だ。数秒後で爆発……!?
「爆弾を外せ!」
「間に合わない。」
と云って鏡花は僕を押した。
「!?」
僕は、その時気付いた。
彼女は
自分の異能力を自分で操れない事を……!
「私は鏡花。35人殺した。もうこれ以上一人だって殺したくない。」
鏡花は、電車のドアから降りる。
いや、落下だ。