第32章 人を殺して死ねよとて
…………
僕は、ゆっくり目を開ける。
そこには、虎化した右腕が夜叉の刀を止めている光景であった。
これは……!?
野生頭脳というのか?
夜叉の攻撃がよく見える。
僕は、刀を夜叉の手から話すように弾く。
そして、鏡花の首に爪を合わせる。
「終わりだ。」
「……」
「この能力を止めて爆弾の場所を教えろ。」
鏡花は云った。
「私の名は鏡花。35人殺した。一番最後に殺したのは、三人家族。父親と母親と男の子。夜叉が首を掻き切った。」
そして、鏡花は懐の中に爆弾があることを示す。
「何てことだ。」
何なんだ?
「まるで、殺人機械だ。言葉にしてくれ。望みがあるなら言葉にしなきゃ駄目だ。」
すると、与謝野さんからの放送が聞こえた。