第31章 白雪さんの家
(白雪目線)
これは、まずいな。
太宰さんに聞かれたら即怒られる。
さて、どうしよう。ここで、『七人ノ小人』を使うとな……
ん〜
よしっ
「うんうん、多分、黒雪と顔が似ていたからじゃないかな?ほら、世界には自分と同じ顔の人があと二人いるって。」
さて、敦くんは嵌ってくれるかな?
「あ……そう言えばそうでしたね。」
嵌った!!
「でしょ。だから、そこまで気にしなくていいよ。」
私は、ある物を取り出す。
「はい。手袋。」
そう。黒雪と交戦中に使った敦くんの片方の手袋は、『七人ノ小人』の七人目により原型なく無くなったのだ。
「わあ!ありがとうございます。やっぱりこれが無いと、落ち着かないですね!」
敦くん……
それは、確か……乱歩さんが買った手袋だから私より随分乱歩さんの方が頼りになると思うよ……
私は、心の中で笑っていた。