第31章 白雪さんの家
白雪さんから手袋を返してもらったあと、白雪さんは立ち上がった。
「どうしたんですか?」
「ん?ちょっとね。この服装だと出れないからね。」
ああ。なるほど。今から探偵社に行く気なんだ。
白雪さんは、ここで待っててねと言うとまた部屋から出て行った。
僕は、思わず緊張が解れた。
なんか、いろいろ遭ったな。疲れが、ここで出てくるとは…
「はあ。」
僕は、ふっとたんすの上の写真が見えた。
僕は、立ち上がってその写真を見た。
その写真には、白雪さんと太宰さん、そして帽子をかぶった男性と黒雪によく似た女の子が写っていた。
え?
僕は、その写真に疑った。
この写真に写っている白雪さんや太宰さんの目は、今のように輝いている目ではなく光もない殺人の目であった。
どういうことだ?
「おまたせ~」
「!?」
僕は瞬間移動のように写真を元の場所に置くと、すぐに元の場所に座る。