第31章 白雪さんの家
「はい。国木田さんからです。」
「ありがとう。」
白雪さんは手紙を貰うと、近くにあったハサミで封筒を切る。
そして、中身にある手紙を取り出す。
「げっ。」
白雪さんは、すごく嫌そうな顔をしている。
「どうしましたか?」
僕は聞いてみる。
「これ。」
と白雪さんは手紙の内容を見せてくれた。
内容には
『サッサと仕事しろ。』
だけしか、書かれていなかった。
「もう少し、休み欲しかったけど……まあ、落ち着いてきたから明日から行くようにするよ。」
と云って苦笑する白雪さん。
「白雪さん。」
僕は、ある事を思い出した。
「僕が、芥川と交戦した時の少し前の事を覚えていますか?」
白雪さんはピタっと動きを止める。
「芥川は、白雪さんのことを知っていたような気がしていたと思われるのですが?」
僕は、白雪さんを見据える。