第31章 白雪さんの家
僕は、落ち着きがなくチラチラといろんなところを見ていた。
だけど、すごい。まるでどこかの令嬢だ……
孤児の僕には、此処は次元が違う。
「お待たせ〜。」
「!?」
急に別の処から出てきた白雪さんに驚く。
「ん?どしたの?あ、そっか。和室っていろんなところから入れるように襖を二つ三つの部屋に繋げているの。」
と陽気に云って机に冷たいお茶を置く白雪さん。
「あ、ありがとうございます……!」
「どう致しまして。で、昨日の襲撃は大丈夫だった?」
「あれ?いつ話しましたかそれ?」
少し驚く。白雪さんはにっこりと笑って
「まあ。芥川と黒雪の交戦した日の次の日。まあ、一昨日の日に、ずっと考えほとをしていてその時に『襲撃が来るかな?』って云う答えが出てきたの。どうだった?探偵社の皆さん強かったでしょ?」
ああ。白雪さんはなんでもお見通しですね。
「はい。強かったです。僕が、探偵社に帰った時には片付いていましたから。」
でしょう、と云って笑う白雪さん。
僕は、そっとお茶を飲む。