第9章 屋烏之愛【オクウーノーアイ】
くぷん…と音を発て、が俺の先端を飲み込んだ。
僅かに身体を震わせたものの苦悶の表情を浮かべていない事を確認してから、俺はゆっくりと腰を沈めて行く。
「くっ……これは……狭いな…」
の中は俺の一物を飲み込むのがやっとな程で、充分に濡れていなければ入口が裂けて仕舞いそうだ。
を初めて手当てした時に家康が言った『女であるが故の傷跡』……
その言葉が頭を過ぎり、少し唇を噛む。
それでも何とか根元まで埋め込み、俺は両手での頬を包み込んだ。
「大丈夫か?
………辛くは無いか、?」
すると……の両手も俺の頬を包み込む。
驚いて目を見張る俺を見て、は酷く嬉しそうに破顔した。
「貴様という女は……」
言いながら僅かに腰を震わせる。
圧倒的な狭さと自在に畝る腟壁の所為で、もう俺は既に果てる寸前だ。
勿論、その名器振りだけが理由では無い。
何よりも……貴様が愛おしいからだ。
「く…ぅ……っ…」
その想いに突き上げられ、俺はいとも呆気無くの中に白濁を吐き出した。