第5章 purple
(翔くん、長い。待ちくたびれた)と
あの人の声がした。
ゴホン、と咳ばらいが聞こえると
またみんなの笑う声。
(張り切ってるんですけど、あの人!)
と二宮くんの甲高い声が聞こえる。
『…おす、ちゃん、オイラだぜ』
その言葉にまた笑う声が聞こえる。
嵐って賑やかだな。
「うん、久しぶり、大ちゃん」
『なんだよ、同じ歳なのに寂しいぜ』
意味のわからない言葉に笑ってしまった。
「なにがよ」
『水臭いな、早く言ってよ』
「ああ、ごめん。恥ずかしかった。」
『まあね、そうだよね、オイラだったら言わないもん』
「ふふ、どっちよ」
『んふ…、まあおめでと、ってことで
シチュー食い行っていい?』
「え!今から!?」
『うっそー。やだよ、二人の愛の巣とか』
表現が同世代過ぎて安心します。