第2章 red
後からリビングへとやって来た母が
「翔くんもお雑煮食べなさい」と
すでに彼の分も用意して戻って来た。
「あ、おばさんのお雑煮~?久しぶりだ」
嬉しそうなその顔に母も嬉しくなったのか
「もう、おせちも沢山食べてね」と
頬を抑えて照れたように。
「翔、お前
ポイント稼ぐの相変わらず上手いな」
と言う兄の言葉に
「あっはは、そんなんじゃないし、ねえ?」
と私に笑った。
「…ふふ、うん」
「なあに?
今あなた幸せを噛み締めた顔したね?」
「うん、翔くんと家に居ることが嬉しくて」
なんて2人で笑いあって。
「お前らそんなことばっか言ってんの?」
と半笑いの兄がツッコンだ。