第2章 異能力は十人十色。使ったり使わなかったり
「たまたまですよ」
あははーと手を頭の後ろにし誤魔化す。
「そうか。」
作之助は端的に答えた
「家まで送ってく。」
「あ、あのその心配はいりません。」
「遠慮はいらん。」
「だって…」
「私の家ここから2つ隣です…」
「え…」
少しの沈黙音と笑い声
「何だ。同じマンションでかつ同じフロアか」
「じゃあ、すぐだが気をつけて帰れよ」
「あ!はい。ありがとうございました。」
「そういや、普通に言えばよかっただろ。どうして俺の部屋に来た?」
口ごもる
「なんとなくですよ…それでは…また。」
また、頭の後ろに手をあてて誤魔化す。だって…
扉を閉めて自分の部屋まで走った。
言えない。貴方の事が気になったからなんて