第4章 互いを知りゆく随にまに
夕刻5時。横浜。山下公園の噴水で待ち合わせ
少し早めについたはベンチで本を読んでいると小さな女の子が泣いているのに目がついた。
「どうしたの?ママは?」
「ちーちゃん。ママとはぐれちゃった……」
確かにここは観光名所で人が多い。
「よし!お姉ちゃんが一緒に探してあげる!」
「ちーちゃん。ママはどんなお洋服着てたか覚えてる?」
「んとね…蒼の水玉模様!」
案外わかりやすそうな色をしているがなんたって人が多い。中々見つからない。
その時作之助が来た。
「おいその子は?」
「お母さんとはぐれちゃったみたいで……」
「そうか。なら」
そういうと作之助はちーちゃんを肩車して
「よし!お母さんを探せ」
「あ!いた!ママいた!」
ちーちゃんのお母さんも気づいたようで
「本当にありがとうございました。」
深々とお礼され去っていくのを見送ると
「さ、俺たちも行こうか」
「うん!」