第4章 真実
6歳になったらメイドとして働かせると約束をして、屋敷で牡丹を育てることにした。メイド達に大切に育てられた。
中庭で蝶々を追いかけていて、前を見てなかった牡丹は何かにぶつかり尻餅をついてしまった。
「ふん。じきこうおうの僕にぶつかるなんてなんて無礼なんだ。」
「…う、わーーん。ごめんなしゃい…ひっくひっく」
アレク7歳
牡丹3歳
初めて2人が出会った瞬間だった。
それから5年の月日が経ったとき、国王の耳を疑う情報が入って来た。スノードロップ王国に8歳の有能な王子がいるとのことだった。
そんなはずない。スノードロップの王子もとい王女はこの屋敷にいる。それゆえ王子などいるはずない。まさか…そんなはずはないかもしれない。
スノードロップに産まれた子供は双子だったのだ。衛兵は妹の牡丹を誘拐したと言うことになる。