第1章 ~第一章~すれ違う二人
「んっ…ジル…」
あまりに激しく、甘い口づけに私が身を捩るとジルは、はっと我に返ったように私を見つめた
ジル「…っ、すみません。貴女のこととなると、つい、我を忘れてしまいました」
そう言って苦しげに眉を寄せるジルを見て、今度は私から触れるだけのキスをした
ジル「…っ!!…?」
僅かに頬を染め目を見開いたジルを見つめながら、私はそっと口を開いた
「そんな顔、しないで下さい…私もずっとジルに触れたいと思っていましたから…」
勇気を振り絞り、思っていたことを伝えると、ジルはふっと妖艶な笑みを浮かべた
ジル「貴女という人は…私を煽ってどうなっても知りませんよ…?」
「…っ、それは…」
ジル「…もう手遅れです。覚悟していて下さいね、」
そう言ってジルは、優しく私の腰を抱き寄せた