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[イケメン王宮]グッバイ!racrimosa

第2章 考察と調査


 城から城下の親切なおじさんの店に入るとおじさんはお家に案内してくれた。
 家の中には優しいおばさんとお兄ちゃんおねえちゃんが食事の準備を手伝っていた。
 小さな女の子は人見知りなのか僕を見てほんのちょっと強張った。

 手伝いを申し出るとびっくりしたように目を見開き、すぐに笑顔になった。
 「お願いするわね。」

・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 急な客人だったにもかかわらず、妻は動じることなく、料理を作っていた。
 今日のメニューは、ビーフストロガノフか、いい匂いだ。赤ワインもローズマリーもちゃんと入れてある。
・・・・・だが、妻よ。肉を入れるの忘れているぞ・・・;

 お客人が肉を炒めて素早く鍋に混入した・・・ナイスアシスト

 スープの方手伝うか・・。クラムチャウダーか、うん砂抜きも出来ている・・・あとは生クリームを入れるだけだが、いささか胃に重たいだろう。ブイヤベース風にあっさり仕立てにするか・・。
 香りのいい香草をすり潰したっぷり入れる・・。

 「・・・・・。」「??・・・・どうした?」

 「いえ、ハーブ沢山使うんだなって、村ではほとんど香りつけ程度ですから」
 「うちの両親は花屋だけど半ばハーブ農家でな、これくらい入れないと気が済まないんだ・・・いれた方がうまいしな」「ですね。」
 出来上がる頃、玄関が開く・・お客さんか??

 「倅いるか??」「こんばんわ」
 「お義父さん、お義母さん」「あっ!!じぃじだ」
 「ばぁばもいる~」「こら、走るな・・!」
 8つの息子と4つになる娘が我先にと駆ける。
 その後ろから窘めるように今年10歳になる娘が玄関に向かう。

 親父はいつもの厳つい顔を緩め駆け寄ってきた孫を抱きしめる。おふくろは嫁にあいさつしてから二人の頬にキスをする。
 一番上の子は少し照れたように客人の頬にキスをした。
 ・・・・・娘よ、パパにはしてくれないのに。
 おふくろは少しはにかんだ・・・いい年なのにその表情はとにかく可憐で、末妹の照れた時にそっくりだ。
 「何の用だよ。飯時に??(くそ親父!!)」
 「ん??聞きたいことがあってな(良いだろ息子よ)」
 そう言って、手紙を懐から差し出す。

 「ルプスという子がここに来てるか?」
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