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[イケメン王宮]グッバイ!racrimosa

第5章 番外編 小さな王様の観察日記


(小悪魔さんと獲物の場合)
さて、今日も自分でご飯を確保しなくては、ルプスから貰うご飯も好きだがやはり労働して、ソレに見合ったご飯を食べるのは格別なのだ。

「コラ!チロルってばまた、たくさん口の中にためこんで!!」

何やら騒がしいのだ。 興味が湧き降り立つと赤みがかった金色の髪のオスがいた。見覚えのある顔だ。その人の手には栗鼠が乗っている。

丸々と肥えていて美味しそう・・・・。ジュルリ

『フーンだ。僕からおやつ取ろうとしたってそうはいかないもんね!・・・ムグムグ、ぶふっ!?』
まじまじと見ていたら視線に気づいたのかこちらをみて吹き出した。
「うわぁ?!如何したんだよチロル。ってあぁレグルスか。お散歩?」
オスの胸ポケットに入り震えている栗鼠。如何やら木の実を口に入れていただけの様だ。食指が動かない。別のご飯を探すか
こちらに伸びて来る指を避け飛び立つ。

さて、この辺に獲物は見かけないやはり外に出るしかないのか
ん?あれは・・・・

『ククク、アルバートのやつ今頃コレが無くてワタワタしてるな。悪戯成功!!』
噴水の前でキラキラした何かを眺めるちょっと小柄だが中々旨そうな兎。獲物はあいつが良さそうだ。が、一体何をしているのだろうか?

『ん?のわぁあぁ!??』
こちらに気がついた様で悲鳴と共に一歩後退り噴水の中にドボン!
溺死してから食べるとしよう。それにしてもこのキラキラとした透明な物は何だ?何処かで見た覚えがある気が、嘴でつつくも動かないし硬い。
『おい!ソレに勝手に触るなよ!!壊れたら如何するんだ、アルのだぞ!?』
ムムム、少し触った位で壊れるならこんなとこに無造作に置くわけない。ソレにコレは見覚えのあるものだお前の持ち物じゃないならやつがれぎ届けてやる。
『いらない!余計な事するな!?』
なんと、無礼なやつがれカチンと頭にきた!
大きく口を開けると兎は震え上がるも
『脅したってその眼鏡はやらないからな!』
果敢にもやつがれに挑んで来る。コレは食事前の運動になりそう

「あ、コラー、ベンジャミン。こんなとこにいたアルが探してたよまた眼鏡勝手に持ち出したって」
『は、ユーリ丁度良いところにこいつやっつけて!!』

しきりに先程会ったオスに甘える兎、如何やらこの城の住民の様だ。仕方ないなぁー。
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