第4章 導きの星は誰を照らす
「気にするな・・。あいつは昔から、人をおちょくるのが好きなだけだ。嫌な顔されるのわかっていて傷つける事言って傷つきたい生粋の変態だから」
「・・・・・。別に、気にしてないよ。余所者なのは本当だから・・・。ははさまにはあんなこと言わないのも知ってる・・・。」
それでも、余所者と言われることは深く傷つく、生まれた時から国にいたのに、まるで居場所がないみたいな気がして・・・。
「それよりも、スパイがどうの言っていたけど、どう言う事?」
「体調崩してたから言わないでいたんだけど、この間、私がお城に忘れ物とりにきた時の事だよ。詳しい事は知らないけど、お前、溺死しかけてた」
「うわぁ~嫌な死に方・・・。」
首絞められるより惨いかも・・・。
「レグルスが助けてくれなかったら、危なかったかもね」
「ありがとうなレグルス」
優しく撫でてやるとうれしそうに目を細める。
そんなことがあったなんて・・・覚えて・・・否、待て思い出してきた。
あの時見た。赤い月、白い星・・・そして・・・
「・・・・どうした?顔色が」「・・・・・いや、何でもない。とにかくしばらくは大丈夫なんでしょ?」
「あぁ、レグルスがそのうちの一人の眼を抉ったからな。しばらくは目立った行動はしないでしょ」
「そっか、あと一つは。母様の事だね・・。なんで監査が入ったの?」
「シュタイン城で医師をしないかと誘われたんだ。
君の件もあったし願ったりではあったが・・・。重複雇用は・・・ね」
「すまない・・・この間の手腕をみて城にいてくれればと思ったのだが、そちらの事情も知らずに無理を言った。」
「まぁ、その案件は今度返事を出すとして、それよか目当ての物は手に入ったんだから、今日は遊びつくすぞ!
他国の祭なんて初めて!!面白そうなものいっぱいありそう」
「・・・・安物買いの銭失いは良くないぞ妹よ・・。」
「何言ってんの、こういうやっすいもの買い漁って楽しむのが祭りの醍醐味でしょ」
「母様そういっていっつも『後の祭り』というのを体現しますよね」