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[イケメン王宮]グッバイ!racrimosa

第2章 考察と調査


 「あれになると大変だよ。過去にステラ様、舞踏会とかの豪華なドレス以外お世話断ってたら、その舞踏会の際にすっごい化粧盛られてたし、帰ってきて給仕さん全員が『お世話したりない病』だったらプリンセス可愛そうだよ」
 以来、よほどトラウマになったのか入浴と下着の着替え以外とりあえず給仕たちに任せるようになったくらいだ。

 「・・・・・・・。」「それに自分が教え子の為に白い花を見つけた中庭が見る影もない、変わり果てた王宮見たらとっても悲しむと思うな・・・ここはプリンセスの第二の家だから」
 「第一の家は城下の実家か・・・。」「違います。プリンセスはゼノ様のお妃さまだから第一の家はシュタイン城です。だから、みんないつ帰ってきてもいいようにきれいにしているんです。」
 「しかし、唯給仕を雇うにも・・・」
 「だったら、こうしてはどうでしょう?」

 ・・・・・・・・・

 そうして考えられたのが国内問わず他国の優秀な人間を育成するという名目で王宮に人を入れるということだ。
 執事といっても王宮お抱えとなると教養や礼儀作法はもちろん王宮ならではの習わしや主の体調管理、護身術。
 色々なことに精通してなければならない。

 そして成績優秀なものは本人の希望で騎士や官僚の推薦を受け配属させることが出来るようにした。
 これがなかなかに有効な手であった。が

 王族たちのお世話をできる程優秀なものはおらず、いまだルイの執事はジルとハワード邸の執事が交代で行っていた。


 それが

 「他国の者ではありますがかなり優秀な人材だそうです。
 頭もよくレオも驚いてました。」「・・・?レオが査定を??」「えぇレオが自ら査定したいと名乗り出てまぁ面白半分でしょうが・・・」

 レオは官僚の中でも今や長と呼ぶべきまとめ役だ。頭もよい、が、王宮にしかも王室直属の執事を雇うのだ面白半分に請け負うなんて少し妙だ。
 
 少し、その人物に興味がわく

 「逢ってみたい・・・何処にいるの?」
 「もうすぐ、レオの査定が終わる筈です。そうしたらここに来るように言っているので・・」

 コンコン

 ノックが聞こえた。
「どうぞ」
ジルが承諾すると扉が開く。
「失礼いたします。さぁ、入って」
レオがいつも通りの少しからかいを含む声で後ろに声をかける。
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