第4章 導きの星は誰を照らす
頭痛が最近ひどくなってきた。本格的に風邪を引いてしまったのだろうか、早めに今日は休まないと・・・。
そう思いながら、今日は執務室へ持っていくお茶の準備をした。
香りも感じないな・・・。味見も満足にできないため仕方なくハーブティを出すことにする。
紅茶ほど難しくないし普段入れているからこっちは大丈夫だろ。
最近は、無言ではあるがアルバートさんも飲んでくれるし、カップは4つ用意する。
カートを動かしながら執務室の前に行くと中から声が響く、聞き覚えがある。
ノックと共に扉を開くと
ピュイィイイーーー!!!
「えっ!?うわぁ」
頭に何かがぶつかった。硬くて痛い上大きい・・・。
「あいてて、レグルスおまえ」
頭の上に我が物顔で乗っているだろう相棒に声をかける。
「悪いが、そいつ面倒見てやれ、もう限界。」
「ルナ母様・・・。どうして城に?」
「お前に頼まれたお使い報告とお前の母御からの届け物と、その馬鹿鷲の見送り」
ギュィイイ――――!!!
「こいつ、お前に会えないわで騒ぐわ、散らかすわ。飯食わないわ。文句ばっかりでさすがに限界だった。」
「まぁ、2週間はもった方か・・・」
この都会で森にも入れずイライラしていたのだろうが、よくお互い我慢したというか・・。
「国王様からは許可貰ったから、城で飼わせてもらえ、私には頼むな。二度とごめんだ。あと、これが母御からの」
封筒の中にはアルス国王からの文が入っていた。あと、この小瓶は・・・?
「お前、いきなりシュタインに入っただろ。だから母御が心配していた。」
そう言って小瓶を奪い、俺の眼にかける・・・冷たい感覚に瞬きをするがすぐに冷感は消える。
「あれ?痛みなくなった」「やっぱな、いきなりシュタインに入ったからずっと眩しかったんだろ」
「う、うん。仕事に支障はないからほっておいてた」
「あのままでいたら下手したら失明してたぞ。私も直ぐに届けに行かなかったから文句は言わないが、」
アルスの国は緯度はここより少しだけ低いのだが大きな木や森に囲まれていたので目への負担があまりなかったから気にしないでいた。まさか自分がお世話になるとは、