第4章 導きの星は誰を照らす
「・・・・。」
最近、なんか体がだるい・・・。やはり今になって疲れが出てきたのだろうか・・。
「ルプス・・・大丈夫?顔色悪いよ」「へーき」
頭がガンガンとトンカチで打ち付けられたように痛む。
しかし、休むわけにはいかない、ウィスタリアの為何より自身の為弱みを見せるわけにはいかない。
「そういえば、ここに来て少したつけど城下には遊びに行ったの?」「いえ、まだです・・。」
そういえばここに来てから休みの日って何してたっけ?あんま覚えてない。
紅茶を入れながら思い出してみてもやはり思い出せない。
入れたお茶の香りを確かめユーリに見せる。
「うん!上出来」そういって執務室へと向かう。
ノックと共に低くよく通る声がし、中に入る。
「失礼します。お茶を用意しました。あ、毎度のことだけどアルは自分でやってね」「お前、ゼノ様以外に入れる気ないだろ」「だって俺、プリンセスの専属執事だから!」
それ言うと、国王陛下はおまけという事にならないか?などと考えながら、紅茶を入れ、アルバートさんに渡す。
「・・・・・何のつもりだ。」「・・・・・・・・。」
普通に渡しても飲んでもらえない可能性がある。しかし、軽い冗談を言っても憤慨されそうだ。同情なんて言ったらもっと怒りそうだし、
「・・・・お毒見?」一応冗談で答える。「何故疑問符をつける、そして何でお前の入れたものを毒見しなければいけない?」
「アルが紅茶自分で淹れられないの知ってるから代わりに淹れてくれたんでしょ。」
「余計なお世話だ」そんなつもりはないんだけど
いちいち説明するのも面倒くさいな、ため息つきそうになるものの国王の御前だ・・・。
「おいしく出来たか確認して欲しかっただけです。他意はありませんので、お気になさらず」
そう言って渡そうとしたものは飲まないと判断し口をつける・・・。最近、なんだか味も感じなくなった気がする。
執務室を出て行く。
「あぁ~・・。アルの所為だよ。泣いちゃうかもね~」カートに置かれていたポットを傾けお茶を入れながらユーリが言った。
「なっ!?そんなつもりは」「なんだか最近元気ないし。あ!因みに今日のお茶彼に入れてもらいました。」2つあったうちの一つをアルバートに渡す。
「そうか」ゆっくり味わうように飲む3人