第4章 導きの星は誰を照らす
「なっ!?お、おい大丈夫か!」「うぐっ!?テメェいきなり何しやがる!?」
「動かない方が良いですよ。頭が揺れて気持ち悪いんでしょ?立ち上がった瞬間、かなりグロッキーになりますから・・・っね!」
言い終わる前にアウラの傍にいたもう一人の米神を横殴りに棍を奮う。
「うぎぁ?!」「おいっ!クソ餓鬼、あんま調子乗んなよ。俺達は気が短い方なんだ。大人しくしてねぇとなぁ 痛い目見るぞ?」
無傷の男が刃物を持ち出した。これ見よがしにちらつかせる様は滑稽である。
「今ならまだ許してやってもいい。お前だって五体満足でイイところに行きたいだろ?」
横殴りにした男は米神を抑えながらニヤリと笑っているがその顔はかなり引きつっていた。
「まぁ、そうですけどねー。俺素直な良い子なんですよね。」
ニッコリと笑顔で男達に笑いかける。
「あぁ、そうだぜ。素直な良い子は大人の言う事聞かないとなぁ。」肩に男の手がポンと触れてくる。
「うん、だから・・・素直に、おじさん達の事ボコ殴りにして騎士団に突き出した方が僕は良いところにも美味しいものにもありつけると思うので、
・・・・・・俺にやられてください。」
数分後、地に這いつくばっていたのは勿論大人達の方だった。
「何だ、シケてんなぁ。これじゃあ飯代にもならねー、さっさと騎士団突き出そ。アウラー、手伝って」
大人2人をアウラに乗せる。三人は流石に重いか、さてどうしよう。
「手ぇ貸してやるぞ?」聞き覚えのある声に振り向くと、青みを帯びた黒髪の男が立っている。人相はお世辞にも良くはないが整った顔の男
「結構です。俺の手柄なんで。」「手柄はくれてやっても、お前一人じゃ宿にも飯屋にも入らないぞ。そいつ突き出すのに手を貸させたら、飯屋と宿屋提供してやる。」「よし、乗った!」
騎士団に突き出すと、やはりこの辺で悪さしている集団らしく、報酬をきっちり貰った。 ちょっと大人びた酒場風な店でご飯を食べることになった。