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[イケメン王宮]グッバイ!racrimosa

第4章 導きの星は誰を照らす


 あの後、母を寝台まで運び、急いで薬師を呼んだ。

 「まったく、薬も飲まないで外に出ないでくれる!?」
 「ご、ごめんね・・・。」
 薬を飲んだ後、母の容態は落ち着いたらしく宿屋に向かおうとする。

 「ダメだよ!寝てなくちゃ!!!」「今日は外出禁止!!宿屋の事は私やルプスに任せなさい」
 「でも・・・」

 「ルプスはははさまに休んでほしいよ。お手伝いしなくていいって言ってくれるけど、もっと傍にいたい・・・。」
 「・・・・。」「普段お手伝いさせないなら、せめて具合が悪い時はちゃんと休んで。じゃないと言う事聞けない」
 
 母はうっすらと淡い笑みを浮かべ寝台に横になる。それを見届けてから部屋を出た。

 「ルナさま・・・薬出来てなかったの?」
 「あぁ、朝の容態を見て薬を作ろうと思ったから作ってなかったんだよ。・・・・・どうかしたの」「・・・・ううん」
 じゃあ、あの小瓶はなんだったのだろう??

 

 普段から掃除が行き届いている屋内は掃除自体は朝のうちに二人で手分けして終わらせる。
 「じゃあ、私は庭の薬草や風呂の準備するから、料理全般は任せた」「りょーかい」
 使い込まれたキッチンは昨日使ったであろう食器と調理器具が流しに出たままだった。
 おっさん達使うのはいいけどちゃんと洗えよな
 深いため息と共に食器洗いから始める。

 「おぅ、今日は坊が厨房当番か?女将さん大丈夫か??」
 「最近、滅多に倒れなかったからな~」「倅が戻ってきて燥いじまったかな」
 「今は容態が落ち着いて家で休んでます。飯はこっちで適当に出していいですか??」
 「あぁ頼むよ。あとでうちのカミさんがウサギ肉おすそ分けに来るからそれで何か作ってくれるとうれしい」
 「りょーかい」食器洗いも一通り終わって、調理に取り掛かる。
 店が混むまであと少ししかなさそうだ。

 しばらく厨房で料理を作っていると聞きなれない声がする年若い男の声だ。
 カウンターで調理の様子を見ていた村のおじ様が険しい顔をしている。
 「昨日来たっつー旅の画家だな。探っていたようには見えなかったが、女将さんと接触したらしいな」
 「どうする騎士様」

 頼まれていた料理も出来た事だし行くか・・・。
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