ヤンデレヴィクトル氏による幸せ身代わり計画【完結済】
第3章 少し関係の進んだ身代わりの話
「サクラ、大丈夫かい?」
気を遠くへ飛ばしている桜の頬をぺちぺちと軽くはたいて抱き起こす。
そのせいで、まだ繋がったままのそこから快楽を拾った桜は小さく呻き声を上げた。
「これ気持ちいいな、今日はこのまま寝ようか?」
「やだ、もう抜いて、おかしくなっちゃう」
「そう?残念」
ずるりと萎えたものが出ていく。
その甘い感覚から逃れるように桜はヴィクトルに強くしがみついた。
「サクラ、お風呂入れてあげようか?」
「おふろ、あしたでいい、ヴィクトル、わたしもうねむい」
「………サクラ、ヴィクトルじゃないでしょ?ヴィーチャだよ、」
「ヴィーチャ?なんで?もうエッチ終わったよ…」
疲れ果てた桜はもう瞼すら開いていられない状態になっており、思考もうまく働いてはいなかったが、疑問に思ってそれを問う。
「俺とお前の仲じゃないか、サクラは呼び方にこだわりすぎだよ」
「そーなの、かなぁ?わかった、ヴィーチャ」
「うんうん、これからはそう呼んでねサクラ」
喜色が浮かぶ男の声を聞きながら、ついに眠気に負けて瞳を閉じた桜を横たわらせると、そこで装着したままのゴムを取り去り、精液で濡れたそれを拭ってから、しっかりと桜を抱きしめて、眠りについた。
「サクラ、おやすみ」
朝が来て、ヴィクトルはマッカチンにご飯を用意してから、桜にお風呂をどうするか聞いた。
眠さと怠さから「動きたくない、ベッドから出たくない、でもベタベタは嫌だ」と駄々をこねた桜を、だらしのない笑顔を浮かべながら軽々と抱き上げ、ヴィクトルが向かったのはバスルーム。
「後で自分で入るからいい!」
「俺が入れてあげた方が早くさっぱりするでしょ?」
やだやだと拒否する声を無視して、桜の身体に暖かいお湯を掛け、丁寧に、しかししっかりと洗っていく。
(流石前にマッカチンを入れてるから上手いと豪語していただけはある。)
優しく髪を洗われれば、桜の瞼はまた下がっていく。
「カユイトコアリマセンカー」
「ふふ、ヴィーチャそれ日本で覚えたの?」
「そうだよー」