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戦国のシンデレラ

第5章 春日山へ


幸「佐助…お前なんでそんな大事なことっ…」


佐助「ごめん、どう伝えればいいか
迷ってるうちに言う機会をどんどん逃してた。」


幸「……」

俯いた幸の顔はよく見えない。


佐助「……」

佐助君も、
目を伏せて黙りっきりだ。


「ぁ……」

何と声をかければいいか分からない。
佐助君と幸は、
4年来の友人で、
まだ出会って数日の私でも
分かるくらい仲が良くて
2人の間に強い絆があるように見えた。

それが、自分の存在で2人の間に
大きな秘密があったことが
分かってしまって、気まずくなっている。


(どうしよう……)



舞が困惑していると…


幸「…ったく、
機会を逃したにしろ、4年だぞ4年。」

機会逃しすぎだろ。


幸は顔を上げて佐助君を小突いた。


佐助「…ごめん。」


幸「もう言ってないこととかねーよな?
つーか信玄様達は知ってるのかこのこと?」


佐助「ああ、もうない。
あと、このことを話したのは
幸が初めてだから、
もちろん2人とも知らない。」


幸「…それなら仕方ない、許してやる。
もう隠し事すんなよー。ったく
友達にまで忍者スキル使うなよ…」


佐助「隠密行動は忍者の基本だから。」


幸「帰ったら2人にも報告しないとな。
謙信様に斬られたりすんなよー。」


佐助「その時はちゃんと逃げる。」



話し始めたふたりは、
もうすっかり仲直りしたみたいで
すごく安心した。
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