第18章 ×××の分析(?)
初めて出会った時は、
あの方…舞様がが、我が主が主君と仰ぐ信長様のお命を救った時でした。
恐れ多くも信長様にはっきりとものを仰り、
他にも訳の分からないことを仰った挙句逃げてしまった。
正に嵐のようなお方でした。
再び出会ったのは、
信長様が数日かけて見つけ安土に連れ帰り、
織田家の姫君として広間にいらっしゃった時。
初めて出会った時とは比べ物にならないくらい着飾っていたその姿は、
あまり身なりを気にしない私でさえ美しいと思うくらい綺麗で目を惹かれました。
その後話をして、お優しい御心に触れ、
次の日には思わず政宗様を遮ってまで城下の案内をかってでてしまいました。
政宗様や光秀様はそんな私をからかい、
その時は何故そんなにもからかわれるのか分かりませんでしたが、
今ではその理由が少し、
分かるような気がします。
きっとあの時既に私は舞様に惹かれていたのでしょう…
城下の反物屋での舞様のお顔はいつになく輝いておいでで、とても活き活きしていたから
もっとこの顔が見たいと思った。
珍しく信長様に、舞様が針子の仕事を出来るよう進言し、舞様のあのお顔がもっと見れるように計らったりもしました。
その計らいは成功し、
秀吉様と仕事の合間などに、
針子の仕事をする舞様のもとへ向かい話すのはとても楽しかった。
それはどんなに面白い戦術書を読んでいても途中でやめて、舞様のもとへ向かうほどでした。
世話役としても働き、毎日一生懸命な舞様と共に過ごす毎日はとても活き活きとしていて楽しく、
戦術書を読み漁るだけだった私の毎日をそんな風に変えてくれた舞様には感謝の気持ちでいっぱいです。